安保法を語る(3)安保法制違憲訴訟の第1回口頭弁論(差止)報告集会での、自衛官の父親 富山正樹さんからの話

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安保法制違憲訴訟の第1回口頭弁論(差止)報告集会での原告 富山正樹さんからの話を紹介します。

私は、鍼灸マッサージ師として働いております。私には4人の子どもがおり、長女は介護職の職を体調不良で辞めて現在フリーター、長男は漁師、次男は自衛官、次女は看護学生です。それぞれが利息付きの奨学金や借金を持ち、人生の進路をゆっくりと冷静に選択する余裕もなく日々の暮らしを懸命に生きています。

次男は陸上自衛隊に所属する自衛官です。息子は就職難で奨学金の返済も抱え求職活動に悩んでいた時、高校時代の友人が自衛官で、その親御さんも自衛官ということで、自衛隊の災害派遣や、専守防衛の尊い任務についてご家庭を訪ねて、たびたび話を聴きました。そして自衛隊の存在意義と理念に共感し、自らの意思で自衛官の道を志しました。私は専守防衛とは言え、武器を持つことに反対をしましたが、最後は息子の信じる専守防衛と災害救援派遣に対する思いを尊重し、自衛隊へと送り出しました。息子も私も、その任務は専守防衛という国民の厳粛な信託にこたえるものとして、間違っても海外での戦争に参加するなどということは、9条のもとにある自衛隊に限って起こすまいと信じておりました。

ところが 2015 年 7 月 15 日、衆議院で戦争法を強行採決された瞬間、息子が戦争に送られるかもしれないことが現実のものとなったことに、こころが激しく揺れました。私は「このまま何もしなかったら日本は大変なことになる、自分が何もしないで、息子が戦場に行くことになったら、自分で自分を許せない」との強い思いが、眠ることもできないほどに湧いてきたのです。

その思いは抑えがたく、妻からは最初反対されましたが、3日後にはたった一人で街頭に立ち、無言のスタンディングアピールを始めました。やがて志を同じくする人たちが一緒に駅前や繁華街などに立って下さるようになり、「愛する人を戦地に送るな!」と書いた大きなポスターを掲げ、ついには、のぼりを立て、トラメガを使って、大きな声で戦争法に反対のアピール活動をしております。最初は隠れるように活動していましたが、だんだん一緒に行動してくれる人も増え、今では当初反対していた妻も共に立つ仲間の一人となりました。

自衛隊員の息子は、自分のこころに誠実に向き合い、自分の人生に悔いは残さないように生き抜いてほしいと思って育ててきました。自らの思いを通じた生き方で、人様の役に立つような人間になるようにと育てたつもりです。でも、それは、もちろん平和な方法によるものです。戦争は、殺し殺されるものです。私たち家族が愛し、その思いを尊重して育ててきた息子が、専守防衛を超えて、海外で殺し殺される場に立つことを想像すると、胸は潰れ、こころは乱れます。

アメリカの帰還兵の現状を調べるうちに、一日平均22人の帰還兵が自殺をする現実を知りました。帰還兵の自殺者の異常な数の多さ。戦場の恐怖で夜中に奇声をあげる。恐怖と後悔から酒に溺れ、ドラッグに走る。家族や恋人、医師や心理カウンセラーも手助けできない。極限の家族と、自分をどうすることもできない本人。それは『帰還した兵士とともに、家庭や社会に戦場が持ち帰られる現実です。』

日本の社会に、今まさに再現されようとしています。この平和な日本社会に、自衛官家族に、それを受け止める覚悟があるのでしょうか。わたしにはありません。

こころからの怒りと悲しみが湧いてきています。

いま自衛隊員の戦闘状態にある「南スーダン」への安保法制に基づく新任務を帯びた派遣が始まったらと思うと、私は居てもたってもいられません。

以上

安保法制違憲訴訟の会のサイトでも、見られます。
報告会資料修正版

安保法を語る(2)私はあの頃、「私たちは、自由と民主主義のために戦っている」と教えられました。それが自己防衛なのだと。ベテランズ・フォー・ピース(Veterans For Peace)平和を求める元軍人の会

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2016年11月19日に行われました総がかり行動主催「11・19国会議員会館前行動」での、ベテランズ・フォー・ピース(平和を求める元軍人の会)のお二人からの発言です。

1人目:ローリー・ファニングさん
2人目:マイク・ヘインズさん
通訳:レイチェル・クラークさん

ベテランズ・フォー・ピース(平和を求める元軍人の会)
Veterans For Peace

●1人目:ローリー・ファニングさん

みなさん、こんにちは!

今日はここに呼んで頂いたことを、非常に光栄に思います。

米国の陸軍攻撃隊に属していた時に、アフガニスタンに行きました。
そして、その後なぜ日本に来たのか、皆さんにお話しさせて下さい。

しかしその話に入る前に、どうしても言いたいことがあります。

広島と長崎に原爆を落としたこと。そして、東京大空襲を起こしたこと。
その二つについて、皆さまに、心からお詫び申し上げます。

今でもアメリカでは、この原爆投下を正当化する意見が大半です。
そして、その後の戦争を更に正当化するネタに使われています。

けれど私たちは、あの原爆投下や空爆に関して、何の正当性も無いと思っています。

第二次世界大戦に投下された原爆について、もっともっと、今のアメリカ人に疑問を持って欲しいと思います。

あの第二次世界大戦というのは、その後、アメリカが引き起こしてきた、数々の戦争を正当化するために使われているからです。

それを止めなければ、いけません。

9.11の時、あの旅客機がツインタワーに激突しました。
その数か月後に、私は陸軍に志願しました。

私はあの頃、「私たちは、自由と民主主義のために戦っている」と教えられました。
それが自己防衛なのだと言われました。

でも、私が現地で見たこと、やっていたことは、全く逆でした。

9.11以降の戦闘で亡くなった人は、既に100万人程になっていますけども、その亡くなった方々の殆どは、全く戦争に関係の無い、一般市民の人たちでした。

この世界は、アメリカが軍事介入し始めてから、以前よりももっともっと危険な所になってしまいました。

私がアフガニスタンで目にしたことは、そこに住む人たちのどうしようもない極貧状態でした。

今現在、南スーダンの人たちが置かれている状態に、そっくりでした。

敵味方が入り交じり、また分かれて、またくっつきという様なことが常に繰り返されているので、いったい誰が味方なのか、いったい誰が敵なのか、それを判断することは非常に難しくなっています。

それが今、南スーダンでも起きています。

無実の人たちが、全く無垢の人たちが、犠牲になってしまうということはどうしても避けられないことでした。

私があの国(アフガニスタン)でやったことに対して、本当に、本当に、申し訳なく思っています。

私たちは、皆さんから色んなことを学ぶために日本に来ました。

皆さんの持っているこの憲法9条、平和の憲法9条は、世界中の金(きん)を全部集めても、それよりも、もっともっと、とても大事なものだと思います。

でも残念ながら今、それが無視されているように見えます。

どうぞ皆さん、この憲法9条を大事に大事に守って下さい。

今は単に、南スーダンとのやりとりでありますけども、これがどんどん進んでいくと、
相手の国が、5か国位に増える日も、それほど遠くないかもしれません。

皆さんの国が、いつの間にかアメリカの様になっているかもしれません。

そんなことになって欲しくないですよね。

どうもありがとうございました。
どうぞ憲法9条を守って下さい。
そして、いつしか戦争のない時代が訪れる時、それを実現するのは、平和を愛する日本の方々のリーダーシップだと思います。

●2人目:マイク・ヘインズさん

私はマイク・ヘインズと言います。イラク戦争に従軍した経験があります。

2003年に米国がイラクに侵攻した時、私もイラクに行きました。

昨日、ローリーと私は広島を訪れました、非常に心を打たれました。

私は、世界中の平和を愛する人々と、そしてベテランズ・フォー・ピースを代表して、オバマ大統領が、為し得なかったことを成し遂げたいと思っています。

広島・長崎に原爆を落としたこと、そして東京に大空襲をもたらしたことに対し、心より、皆さまにお詫び申し上げます。

日本中の何百もの都市でも空爆がなされ、たくさんの犠牲者を出しました。
そのことに対しても、心よりお詫びを申し上げます。

そして個人的にもう一つ、私が駐留していた沖縄の皆さんにも深く、お詫び申し上げます。

沖縄には、32以上の軍事施設があります。でも沖縄という土地は、日本全国の国土面積の0.6%でしかないんです。

現在、アメリカ帝国主義は、全世界に700前後の基地を置いています。もうそんなことはやめなければいけません。

私たちの国が大統領にドナルド・トランプ氏を選んでしまったことについても、皆さんにお詫び申し上げます。

私は2003年に、2つの大きな理由で戦場に行かされました。

一つ目は、大量破壊兵器を阻止すること。

二つ目は、テロリズムと戦うことでした。

皆さんご存じと思いますが、どちらも嘘だったんです。

当時私たちは、毎日毎日たくさんの普通の家庭を襲撃しました。

通報があったから襲撃したのですけれども、その6割は嘘の通報によるものでした。

通報のあった家に押し入って、軍隊に入ってもいいような年の男性がいますと、そういう男性達を遠くの尋問施設に送っていました。その後、きっと彼らは家に帰ることは無かったと思います。

今でもあの時の高齢者の方の叫び声、その家にいた6歳、7歳位の女の子たちの叫び声が、私の耳に残っています。

夜寝ようとすると、その叫び声が耳に響いてきます。

イラク戦争から戻ってきて、私は大きな教訓を得ました、それは何かと言いますと、全ての事について疑問を持つことです。

私たちのリーダーたちが、このような紛争に私たちを巻き込んだ、その理由は一体何だったのか。

ちゃんとそういうことを見極めないと、皆さんの国も、いつかはアメリカのようになってしまいます。

今現在、私が大変危惧している事は、日本が憲法9条の解釈をいろいろ変えようとしていることです。

自衛隊が南スーダンに行く。私は、あそこに自衛隊がいるべきではないと思います。

PKOの5項目は全て無視されています。
停戦協定など存在しません。

300人程の自衛隊が20人位の邦人を保護するために、あそこに送られている訳ですね。
でも、その20人を先に避難させる方が、よろしいのではないでしょうか。

皆さん、憲法9条を守って下さい。これは、皆さんの素晴らしい素晴らしい宝物なんです。

日本は世界中で数少ない国々の一つなんです。71年間も、ずっと戦闘を経験してこなかった、そういった特殊な国なんです。

皆さんは、「平和って出来るんだよ」ということを、世界に示してるんです。
お願いです。憲法9条を大切に守って下さい。
ありがとうございました。

安保法を語る(1)「自衛隊を南スーダンに送るな!! いのちを守れ!! 青森集会」での、自衛官の母親・平和子さん(北海道)のスピーチ

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はじめまして、平和子と申します。
本日は青森の皆様に自衛官の息子を持つ母親の思いをひと言お話させて頂きます。

今回の安保法制の強行は勝手極まる安倍政権の横暴を現実化し、日本人の命、自衛官の命がまるで将棋の駒のような扱いとなっています。

現在、南スーダンは表面上の報道は落ち着きを伝えていますが、南スーダンの指導者本人が「停戦合意は完全に崩壊している」と会見するなど、ひと時も安心できない状況に変わりは有りません。

千歳の部隊が行く前から、派遣条件の安全5原則は崩れており先遣隊から「撤収願い」が出されていると、千歳の市議会議員さんに伺いましたが、それも全く無視されまるで何事もなかったかのように、またここ青森の部隊を派遣させるなど、言語道断です。

しかも今度はより実戦的な任務も付与、さらに医療チームも同行となり、もう完全な戦争状態そのものです。
アメリカ軍では兵士のみならず医療従事者もPTSDによる自殺者が多数出ていると聞きます。
また、何も決まっていないあやふやな立場の自衛官が現地の方を1人でも殺めてしまった場合や、捕虜とされた場合も、組織の命令に従っただけなのに、隊員個人に刑事罰が問われ、国際法の対象外扱いで相手の国の法律で処罰される可能性があるという、理不尽極まりない環境なのです。

国会での安倍首相の国民全体を馬鹿にしたような発言や、稲田防衛大臣の視察キャンセル騒動から金銭疑惑と、大臣としての資質以前の人としての問題に、とてもこんな人たちに自衛官の命、大切な息子の命は預けられないという強い憤りでいっぱいです。

日本の自衛隊は日本の国を守るため、毎日厳しい訓練に励みひとたび大災害が起これば一番先に駆けつけ救助にあたってくれる、言わば日本の宝物のような存在です。その宝物をわざわざ海外の危険な紛争地に送るなどという理由…それはアメリカに操られた安倍政権の戦争利権に他ならないと思います。
北朝鮮がミサイルを打つとまるで申し合わせたように日本の防衛予算が跳ね上がります。

息子の立場を考え「生きていればまた会える」と軽い気持ちで一旦距離を取ることにしたのは今年の春の事です。
私は昔から平和運動に関わっていて、息子は一旦入った勤め先の都合で自衛隊に転職しました。当時お付き合いしていた今のお嫁さんのお父様が自衛隊のOBで「やっぱり公務員だぞ」と勧められたこともありました。
息子から何度となく「母さん、心配しないでいいよ。俺別に戦争マニアでもないし家族を養うために部隊に居るんだから…ホント俺クビになっちゃうからさー頼むから色々するのやめてね!」と言われていたのです。その時の親子の会話で「わかったわかった、もし私が派手にやりたくなったら、その時は本名も出さないしアンタとは無関係ってことにすればいいじゃない。でもさーそこだけが仕事じゃないんだよ、命あってのモノダネなんだからネ!」とやり合っていました。

今、あの衆院補選からこのような状況になり゛これはマズい事になった…゛と4~5日考えた末に手紙で思いを伝える事にしました。

でもいざとなると胸に迫って手は震え、涙はこぼれるしでようやくの思いで便箋5~6枚に一週間がかりで「こんな母さんのところに生まれてくれてありがとう、これから母さんがする事を許して下さい。あなたにはくだらない戦争に巻き込まれて犬死になんかしてほしくない、あなたはあなたの所に来てくれた宝物家族を全力で守り抜き天寿を全うして、それが母さんの願いです」と書きました。

腹を決め頑張る日々ですが会えない今は、時折息子の小さかった頃の夢を見ると涙がこぼれます。

私は息子1人が無事ならそれでいいとは思いません。

私はこのおかしな流れを1日でも早く終わらせ、笑顔でまたみんなに再会出来るようこれからも声を上げ続けて参ります。
青森の皆さんもおかしい事にはハッキリ「おかしい!」と一緒に声を上げませんか?
共に頑張りましょう。ありがとうございました。(拝)
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自衛隊を南スーダンに送るな!! いのちを守れ!! 青森集会より
自衛官の母親・平和子さん(北海道)のスピーチ(全文)

10月30日(日)午後1時30分~
主催:戦争法廃止を求める青森県民ネットワーク/戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会