統一地方選挙と衆議院補欠選挙を受けて


4月7日と4月21日の両日に統一地方選挙が実施されました。また21日には、大阪12区と沖縄3区において衆議院補欠選挙も行われました。まずは、市民の皆さんのご奮闘に改めてエールを送りたいと思います。

今回の選挙では、多くの女性候補を含め、この間、市民と立憲野党の共闘の先頭に立って来た候補が立ち上がり、晴れて私たちの声を地方自治体に届ける議席を勝ち取ったケースが少なからず生まれました。しかし他方で、もう一歩のところで涙を飲んだ候補や支援者がいるのも事実です。

投票率の下落傾向がつづくなかで、自民党や公明党が総じて党勢を維持し、立憲野党は全体として伸び悩んだと言わざるを得ません。補選においても、オール沖縄陣営の擁する屋良朝博候補が快勝した一方で、大阪で名乗りをあげた宮本岳志候補は、野党共闘の前進に多大な貢献をしつつも、苦杯をなめました。

私たちは今夏予定されている参議院選挙を見据え、地方統一選挙と衆議院補欠選挙を通じてあらわになった、さまざまな課題を直視しなくてはなりません。これから現場の皆さんから届く声を真摯に受け止めるなかで、それぞれの地域や選挙区での綿密な反省や総括を行っていきたいと考えます。

参議院選挙は、立憲勢力と自公・維新の改憲勢力の文字通り「決戦」となります。野党共闘なくして戦えるほど甘くはありませんし、野党共闘の形を整えるだけでは、勝負を制することなど到底できません。立憲野党のなかで票や議席を奪い合うのではなく、政治をあきらめてしまった方たちを呼び込むような大きな市民と立憲野党の共闘がつくれるのか、残された時間はあまりありません。

私たち市民連合は、立憲野党との政策合意形成と一人区を中心とした候補者調整に取り組んで参ります。この夏、漂流する民意を引き寄せ、私たちの未来を切り拓く新たな政治のページをめくることができるか、私たちの戦いは今日再スタートを切ります。

2019年4月22日

安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合